シルクスクリーンの「メッシュ」ってなんのこと?メッシュの選び方について
こんにちは!シルクスクリーン製版相談室です。
はじめてシルクスクリーンに挑戦する方から、よくこんな声をいただきます。
「メッシュって何ですか?」
「どれを選べばいいか分かりません!」
たしかに、数字だけ見てもピンときませんよね。
今回は用途に合ったメッシュの選び方を、やさしくご紹介します(^^)/
◆ そもそも「メッシュ」ってなに?
「メッシュ」とは、スクリーンの目の細かさを表す言葉です。
たとえば「80メッシュ」は、『1インチ(約2.5cm)の中に80本の糸が通っている』という意味です。
- 数字が小さいほど → 粗い(インクがたくさん出る)
- 数字が大きいほど → 細かい(繊細な表現ができる)
インクの出る量や仕上がりに大きく関わってくる、とっても大切なポイントです!

◆ メッシュ数ごとの使い方
🟠 80メッシュ(粗め)
- 印刷物:布バッグ・Tシャツ・木材など粗い素材、ラメ入りインクなど粘度の高いインク
- 柄:大きめの柄・ベタ塗り
✅ メリット
・インクがたっぷり出るので、厚くしっかり刷れる
・ベタ塗りに向いている
・凹凸のある素材にも◎
❌ デメリット
・細かい線や文字はつぶれやすい
・にじみやすく、仕上がりがやや粗めになる
🟠 120メッシュ(やや粗め)
- 印刷物:布バッグ・Tシャツ・木材など粗い素材
- 柄:ベタ塗り、大きめの文字やイラスト
✅ メリット:
・初心者に使いやすい定番メッシュ
・インクの通りがよく、刷りやすい
・ベタ部分の仕上がりがきれい
❌ デメリット:
・細い線や小さな文字はややにじむことがある
🟡 200メッシュ(中間)
- 印刷物:紙・布どちらにも対応
- 柄:小さめの文字や線もあるデザイン
✅ メリット:
・インクの抜けと細かさのバランスがとてもよい
・さまざまな用途に対応できる万能メッシュ
❌ デメリット:
・インクの種類によっては抜けが悪いこともある(ラメなどには不向き)
・手刷りは詰まりやすい
🟡 230メッシュ(やや細かめ)
- 印刷物:紙製品、ポスター
- 柄:線画や細めの文字
✅ メリット:
・細かい線や文字をシャープに再現できる
・商業印刷にも使いやすい
❌ デメリット:
・粘度の高いインクは詰まりやすい
・刷るときに少し技術が必要
🔵 250メッシュ(細かめ)
- 印刷物:名刺、ロゴ
- 柄:精密なデザイン
✅ メリット:
・細かく繊細な印刷に向いている
・線画やロゴがにじみにくい
❌ デメリット:
・インクが出にくく、薄くなりがち
・少しのズレで線がかすれやすい
🔵 270メッシュ(さらに細かめ)
- 印刷物:フィルムやプラスチック
- 柄:よりシャープな線を求める場合
✅ メリット:
・高精細な表現に対応
・にじみの少ない仕上がり
❌ デメリット:
・刷るのが難しく、上級者向け
・インクの粘度に注意が必要(さらさらタイプ推奨)
🟣 300メッシュ(超細かい)
- 印刷物:電子部品や産業用途
- 柄:極細ライン・超高精細な図柄
✅ メリット:
・極限まで細かい表現ができる
・にじみがほとんど出ない
❌ デメリット:
・一般的な布用インクは通らない
・製版・刷りともに高い技術が必要
◆どれを選べばいい?
あなたの目的は? | おすすめメッシュ |
---|---|
初心者・Tシャツ印刷 | 80~120メッシュ |
ラメ・粘度の高いインク | 60~100メッシュ |
紙や小物・文字重視 | 230~250メッシュ |
プラスチック・電子部品 | 250~300メッシュ |
「メッシュ選び」は、プリントを成功させるための第一歩です。
大切なのは、「どんな素材に、どんなデザインをプリントしたいか」をよく考えて、最適なメッシュを選ぶことです。
もし迷ったら、お気軽にご相談くださいね